ご無沙汰しております。
和菓子職人の吉川です。
年末から『縁く栗』のご注文が多く更新がなかなか出来ない状況で申し訳ないです。
本日紹介するのは、二十数年前からバレンタインデー限定で作っている創作夢和菓子です。
この商品の始まりは、和菓子職人の技術で生栗から色んな和菓子を作っている菓一條ですが
二十数年前のバレンタインデー前にチョコレート好きな先代が工房で市販のチョコレートを食べている時、
『栗きんとんをチョコでコーティングしたら美味しいんとちゃうか?おまえ、試作頼むわ。』
当時、20代だった私の本音は、え~~!そんなん和菓子屋で売れるんか~~?(^_^;)
チョコは、素人なのですが色々試行錯誤して栗きんとんとミルクチョコレートの組み合わせが一番美味しかったのでミルクチョコレートに決定。
形は、やっぱり栗でしょう~!
チョコレートでコーティングしたら栗その物みたいに出来そう!と言う私のアイデアでした。
まあ、栗の形をした餡に羊羹でコーティングする上生菓子は、昔から存在しますのでその応用です。
あとネーミングが難しかったですね。
上は、2000年ごろの栗ちょこパッケージ(現在は、違います。)
ラベル類は、和菓子屋なので縦書きが基本ですのでカタカナ使いたくないのが本音。
20代の私が考えた結果、栗きんとんチョコレートだから略して『栗ちょこ』にしました。←そのまんまやん!と言う突っ込み無しですよ~。(笑)
現在、同じ商品名で数社が栗ちょこと言うネーミングで商品作っていますから商標登録しておけば良かった~!と思っても後の祭り。
まあ、誰もが思いつくネーミングだから良いんですけどね。
そして二十数年経った2023年現在でもバレンタイデー限定商品として店頭では、人気商品となっております。
栗きんとん(栗と砂糖のみ)を栗の形に1個1個作って
ミルクチョコレートでコーティングします。
1日冷蔵庫で寝かし箱詰めして店頭に。
店頭では、スタッフが可愛くラッピングします。
さて、この『栗ちょこ』ですが東京都品川区の阪急百貨店 大井食品館からご注文が有りました。
全国の阪急百貨店(銘菓銘品日本の味)にて菓一條の和菓子を売って頂いているのですが今回は、栗ちょこのご注文でした。
おやつのチョコレートを食べていた今は亡き先代のアイデア商品が東京で売って頂ける事を知ったら喜ぶと思います。
本日、出荷いたします。